先日銀座のSONYビルで、話題のe-Bookリーダー「LIBRIe」の実機を触ってきました。
持ってみた第一印象は、「思ったより軽くて薄い」です。
ディスプレイに採用された、E INK方式電子ペーパーは、確かに液晶より見やすい印象で、目にも優しい感じがしました。
見た感じが本当に紙に近いので、びっくりします。
画面の表示については、ページめくりの時に「再描画してます〜」感がただようくらいちょっと遅めです。
でも気になるほどではありません。
画面をよーく見てみると、白い部分にも若干黒い点々があって、完全な白にはなっていない様子でした。
たとえるならば、新聞紙が一番近いかもしれません。
あの、白い部分にもちょっとインクが残っている感じ。
白い部分の色も完全な白ではないので、表示される漫画やテキストの印象も、新聞紙に近い感じがしました。
でも文字が拡大できるので、新聞紙よりもきっと読みやすいと思います。
気になったのは大きさです。
ハードカバーくらいのサイズがあるので、鞄の中に入れたら、かさばりそう。
薄い分だけ折れてしまいそうな印象も受けました。
鞄に入れて気軽に持ち運ぶって訳には行かなそうです。
文庫本サイズが欲しいです。
肝心のコンテンツは、TIME BOOK TOWNから供給されるようです。
読める本の数もかなり揃えているようなので、楽しみではあります。
しかし、気になる点もいくつかあります。
まず、LIBRIeにコンテンツをインストールする「LIBRIeソフトウェア」がWindows専用なこと。
MacOSユーザは使えないんですよ。
どーすればいいのさ。
あと、一番気になるのは料金。
まず、月額会費が210円(税込)かかります。
それから、1冊あたり315円(税込)/冊〜525円(税込)/冊。
パック料金を利用すると1冊あたり200円程度になります。
そしてもっとも気になるのが、「最初にダウンロードしたときから、2ヵ月間(60日)読むことができます。」という記述です。
レンタル方式なんですね、このコンテツ。
TIME BOOK TOWNは貸し本屋さんなんです。
1冊あたりの料金にもうちょっと足せば文庫本が買えると思うと、レンタル方式にしては高いような気がします。
わざわざ電子ブックで読む必要があるのか疑問が湧いてきます。
本体価格が40,000円ほどするようなのですが、それだけの金額を出してこれを買うのは、きっと本が好きな人だと思います。
新聞や雑誌を購入している層は、あんまり買わないと思うんですよ。
でも本好きな人って、蔵書する楽しみみたいなのがあって、例えば本棚にびっしり本が並ぶと嬉しかったりするんです。
その蔵書する楽しみが、このシステムには存在していません。
そういえば、「積ん読」するシステムも無いですね。
買っておいて、いつか読もうっていうことも出来ません。
「時間が出来た」→「本でも読むか」
という人には、月額会費が気になる事でしょう。
「とりあえず買う」→「時間が出来たから読む」
という人には、60日間の期間設定があるようでは買いませんよね。
「これは良い本だから買う」
という人は、60日間経過後は読み返そうとしたら再度購入しなくてはいけません。
いったい、どういう人を対象にしたサービスなのか、全然分からなくなりました。
いっそのこと端末もレンタルにして、新聞や週刊誌の定期購読にでもすれば良いのに・・・。
文芸誌の定期購読者あたりは、良いお客さんだと思うんだけどね。